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【レンズレビュー】OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8|スナップ撮影に人気の小型広角単焦点レンズの魅力を作例と一緒にご紹介

OM SYSTEM オリンパス 交換レンズ 大口径準広角単焦点レンズ M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8

スナップシューターにとって、画角はときにすべてを決める。

広すぎず、狭すぎず、目の前の光景を自然に切り取る──その絶妙なバランスを備えた焦点距離が、フルサイズ換算で34mm相当の「17mm」だ。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は、OM SYSTEMが誇る大口径単焦点シリーズの中でも、とりわけストリートフォトや日常の記録に向けた一本である。

携行性に優れたコンパクトボディに、高品位な金属鏡筒、開放F1.8の明るさ、そしてスナップ撮影に特化した「スナップショットフォーカス機構」を搭載。撮りたい瞬間を、まさに“そのまま”写しとるための道具だ。

本記事では、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8の特徴や使用感を詳しく解説する。後半では、このレンズで実際に撮影した作例も多数紹介するので、購入を検討している方の参考になれば幸いだ。

さらに、記事の終盤では後継モデル「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」との違いについても言及する。新型を検討している読者にとっても、有益な情報を届けられるはずだ。

Alan
PEN E-P7をサブ機として迎えてから出動頻度が急激に増えているレンズが、今回紹介するM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8だ。散歩や街歩きの最中に出会った光景をラフに切り撮るのにちょうどいい。今回はこのレンズの魅力に改めて迫りたいと思う。@alan-d-haller

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8ってどんなレンズ?

まず初めに、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8の概要を軽くおさらいしよう。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8を一言でまとめると、「初心者にも優しいスナップ特化型レンズ」という表現がしっくりくる。

特徴を次の3点に分けて見ていくと、このレンズの概要が把握しやすくなるだろう。

なお、焦点距離やF値、最短撮影距離などの専門用語に関しては、以前共有した下記の記事で詳しく解説しているので、そちらを参照してほしい

【2026年版】脱・初心者!OM SYSTEM/オリンパスで旅行におすすめのマイクロフォーサーズ用交換レンズまとめ 20選

風景をラフに切り撮れる準広角レンズ

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は、フルサイズ換算で34mm相当の画角をカバーする準広角レンズである。人間が景色を何気なく眺めているときの視野に近い範囲を写し取ることができ、写真に自然な奥行きと空気感をもたらす。広角でありながら遠近感の誇張は控えめで、被写体との距離感を保ちながら、背景をほどよく写し込むことができるのがこの焦点距離の魅力だ。

街角でふと出会ったシーンや、旅行先の印象的な風景をラフに切り取るスナップ撮影との相性は抜群。換算50mm相当の標準レンズでは少し窮屈に感じるような場面でも、一歩引いた構図で自然なフレーミングがしやすい。また、狭い路地や屋内などでも画角を確保しやすく、ストリートスナップから日常記録、軽めの風景撮影にまで幅広く対応できる。

「標準レンズの画角が狭くてどうも苦手」という方にとっても、この17mmは頼れる選択肢となるだろう。M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は画角の自由度と扱いやすさを高次元で両立した、スナップ向けレンズの定番である。

大口径設計で暗所やボケ表現にも強い

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は、その名のとおり開放F1.8という明るさを持つ大口径設計を採用している。これにより、光量が乏しい室内や夕暮れ時、夜の街角といった暗所でも、ISO感度を極端に上げずに鮮明な記録が可能だ。明るいレンズは速いシャッター速度を確保しやすく、手ぶれや被写体ぶれを抑えたいスナップ撮影でも大きな武器となる。

また、一般に「ボケにくい」とされる広角レンズでありながら、F1.8の浅い被写界深度を活かすことで、背景を大きくぼかした表現も十分に楽しめる。ピントを合わせた被写体を際立たせつつ、周囲や背景を柔らかく処理したい場面でも、その実力を発揮する。

暗所に弱い高倍率ズームレンズのサブとしても、この17mmは頼れる存在だ。軽量コンパクトで携行性に優れながら、光とボケを自在に操る表現力を備えているのが、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8の大きな魅力である。

スナップ撮影向けの便利機能が充実

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は、スナップ撮影に適した機能面の充実ぶりも大きな魅力である。最近の交換レンズとしては珍しく、鏡筒には距離指標目盛と被写界深度目盛が刻まれており、マニュアルフォーカス(MF)時にどの距離にピントが合っているか、どの範囲までシャープに写るかを目視で確認できる。これはスナップ撮影において、瞬間を逃さず撮るうえで極めて有効な要素だ。

さらに注目すべきは、OM SYSTEMの前身・オリンパス時代に開発された独自の「スナップショットフォーカス機構」を搭載している点である。フォーカスリングを手前に引くだけで、あらかじめ設定した距離に即座にピントを移動させることができる。これによって、目測を活用した昔ながらのスタイルによるスナップ撮影や、手前から奥まで全体をシャープに写したパンフォーカス撮影が容易に行える。

なお、スナップショットフォーカス機構の概要や詳しい使い方についてはこちらの記事で解説しているので、合わせて参考にしてもらうといいだろう

【永久保存版】スナップショットフォーカス完全攻略──失われゆく機構の意義と使い方を振り返る

ちなみに、スナップショットフォーカスはM.ZUIKO PROレンズに採用されるマニュアルフォーカスクラッチ機構とは構造や目的が異なる。MFでの微細なピント調整には向かないので注意しよう。

いずれにしろ、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8が備えるこうした直感的な操作性の高さは、街を歩きながら“見つけて、すぐ撮る”というスナップ撮影の醍醐味を支えてくれる存在である。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8の外観と機能

次に、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8の外観と機能について見ていこう。

はじめにこちらがレンズフードを逆付けに収納した状態だ。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8の外観。専用の金属レンズフードを逆付けにした状態。かさばらないのでバッグにもしまいやすい。

フードとキャップを取り外した状態はこちら。

レンズキャップとフードを外した状態。レンズ先端には46mm径のフィルターアタッチメントが搭載されている。

前回紹介したM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8と違って、鏡筒などの外装には金属素材が使われている。

鏡筒のフォーカスリングの上方には被写界深度目盛が付いており、リングを手前に引くと距離指標目盛も現れる。

なお、レンズ先端に設けられたフィルターアタッチメントの口径サイズは46mm。25mm F1.8用に購入したPLフィルターやNDフィルターなどの各種レンズフィルターが本レンズでも共用できるようになっている。

こちらは別売りの専用レンズフード「LH-48B」をレンズ本体に装着したところ。

別売りの専用金属レンズフードを装着したところ。撮影時は基本的にこの状態で使用する。

レンズ本体と同様、レンズフードの素材にも金属が使われている。両方を一緒に使用することでレンズのスタイリッシュさをより強調できるというわけだ。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8をサブ機のPEN E-P7に装着した状態が次の画像。

サブ機のPEN E-P7に装着したところ。小型のミラーレスカメラとの相性が非常に良く、「レンズ交換式コンパクトカメラ」の感覚で使える。

前回の25mm F1.8と同じく、本レンズも小型軽量のカメラボディとの相性が特に良い。PENシリーズのカメラを高級コンデジライクに使いたい場合にもおすすめだ。

次に本レンズの機能についても見ていこう。

主な機能は鏡筒のフォーカスリング周辺に集約されている。被写界深度目盛や距離指標目盛が付近に配置されており、リングを手前に引くとスナップショットフォーカスの使用も可能になっている。

とはいえ、スナップショットフォーカスさえ使わなければ、ただの小型軽量のAFレンズとしても使える。加えて、スイッチやボタンなどはなく、操作性がシンプルなため、初めて単焦点レンズを購入する初心者の方でも迷わずに使いこなせるだろう。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8のグレートなところ

このパートでは、僕が実際に使ってみて、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8で素晴らしいと思った点を共有しよう。

スナップ撮影との相性が抜群

OM SYSTEM公式が「ハイグレードスナップレンズ」と訴求しているだけあって、本レンズは日常や街歩きなどでのスナップ撮影に極めて使いやすい。

その理由がフルサイズ換算で34mm相当の画角が使えること。標準レンズよりも少し広い範囲を記録できるため、周囲の情報を多めに取り入れることで街中の雰囲気を伝える場合にも重宝する。人によっては25mm F1.8の標準レンズよりも使いやすいと感じる方もいるだろう。

また、近接撮影が得意な点もスナップ撮影に有効。本レンズはイメージセンサーからピントを合わせられる被写体までの最短撮影距離が25cmと短い。要するに、「寄れるレンズ」なのだ。

街中で見かけた可愛い雑貨や花などに近くまで寄ることで強調して見せたい場合にもおすすめ。さらに、広い画角との併用によって、背景を広く取り入れた広角レンズならではの接写表現も可能なので、スナップ撮影時の表現レパートリーも増やせる。

スナップショットフォーカスが便利

先述した通り、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8には独自機構「スナップショットフォーカス」が搭載されている。これがスナップ撮影で本当に便利!

あらかじめピント位置を設定しておけば、フォーカスリングを手前に引くだけで、通常のAF撮影モードからでも瞬時にピントを目的の位置へ移動できる。AFのように測距点を動かしてボタンを押すといったピント合わせの操作が一切不要になるのだ。

とはいえ、使いこなしには間合い…つまり、ピントを合わせる被写体までの距離を目測で正確に把握できる技術が必要になる。しかしそれさえできるようになれば、目的の位置へノータイムでのピント合わせが可能になるため、街中で遭遇する突発的なシャッターチャンスにもより迅速に対処しやすくなるだろう。

また、スナップショットフォーカス機能では、ピント位置を指定する際に被写界深度(シャープに見える範囲)も確認できるようになっている。画面内のどの位置からどの位置までシャープに写るか…言い換えれば、どこからボケるかを事前に把握したうえで撮影に臨めるので、より作画意図に沿った表現が作品に反映しやすい。

スナップショットフォーカスはスナップ撮影の新しい楽しみ方を提案してくれる機能といえる。使いこなせるようになれば、AFを使った通常の撮影とは異なるスタイルでのスナップ撮影が楽しめるようになるので、ある程度経験を積んだ方も新鮮な気持ちで撮影に臨めるだろう。

高品位な金属鏡筒にテンションが上がる

初心者でも手に取りやすい手頃な価格の単焦点レンズながら、鏡筒など外装の素材に金属が使われているのもM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8の一押しポイントだ。

プラスティック外装が採用された安価なだけのレンズと違って、見た目の美しさや佇まいが段違いに異なっている。別売りの専用レンズフードにも金属を使用するという徹底ぶりで、レンズ本体と一緒に使うことで高品位な質感をより際立たせることができる。

僕も初めてこのレンズをお迎えした時、そのあまりの高いデザイン性にうっとりしてしまったほどだ(笑)

そして、手に持った時の冷たさも、この金属外装のレンズならではの魅力だろう。プラスティックと違って、指で触れると金属特有のヒヤッとした感触があるのだ。

これは僕にとって大きな意味がある。というのも、金属外装は上位であるPROレンズにも多く採用されているが、金属のヒヤッと感はそれらを使う時に近い感覚を呼び覚ますからだ。

指で触れる→冷たい→金属外装→ハイグレードなレンズ→写欲覚醒!、というような流れが僕の中で起こる。要するに、金属外装のレンズを手に持つと撮影に対するテンションが段違いに上がるのだ。

この接触によって写欲のスイッチが入るというアンカー(始動キー)は、金属外装を採用するレンズだからこそ得られる要素と言えるだろう。(※個人の感想です。)

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8のイマイチなところ

良い点だけを紹介してもフェアではないので、「これはちょっと不満」と気になった点についても忖度なしで共有しておこう。

防塵防滴に非対応

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は非常に完成度の高いレンズなのだが、数少ない欠点として防塵防滴構造が採用されていないことが挙げられる。

故障を防ぐには雨粒や砂ぼこりから避けなければならないので、キャンプや登山などのアウトドアシーンで気兼ねなく使うにはハードルが少々高い。実際にこのレンズが存分に使えるのは、晴れや曇りの日の屋外や、室内での撮影に限られるだろう。

強力な防塵防滴性能を持つOM-5系やOM-1系などに本レンズを装着する場合も気を付けなくてはならない。レンズ側から浸水や塵混入のリスクがあるため、防塵防滴カメラのアドバンテージが活かせなくなる。カメラ側だけ防塵防滴対応でも意味がないのだ。

本レンズは街歩きや日常のスナップなどの普段使いにはちょうどいいのだが、アウトドア用としては正直あまりおすすめできない。

外付け光学ファインダーがケラれる

これはかなりマイナーな使い方で目立つ欠点なのだが、一応触れておこう。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は外付け光学ファインダーとの相性があまりよろしくない。

かつてOM SYSTEMの前身であるオリンパスが、ミラーレスカメラとしてPENシリーズの初号機「E-P1」を発売した頃、別売りアクセサリーとして光学ビューファインダー「VF-1」というものも登場していた。

かつてオリンパスが取り扱っていた外付け光学ビューファインダー「VF-1」。PEN E-P1と同時に登場した、今となっては貴重な純正アクセサリーである。

これはカメラ本体と同時発売された同じく絶版の準広角パンケーキレンズ「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」のために専用で設計された光学ファインダーだ。内部のブライトフレームによってフルサイズ換算34mm相当の画角が視認できるようになっている。

この光学ファインダーは現在は既にもう生産完了となっており、中古でも状態が良い個体の入手は困難なのだが、僕がサブ機として愛用しているE-P7ともデザインの相性がとても良い。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8を装着したPEN E-P7にVF-1を取り付けたところ。それまでのミニマムで可愛らしいフォルムからは打って変わって、本気モードの精悍な佇まいになる。

フラットな軍艦部(天面)にファインダーが装着されることで、カメラとしての本気度がワンランク上に進化した佇まいになる。要するに、すっげーカッコよくなるのだ。

しかし、このVF-1をM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 と併用すると、1つ大きな問題が生じる。下記の画像のように、ファインダー内像の下側がレンズ本体とフードの影によって大きくケラれてしまうのだ。。。

VF-1の内部を撮影したところ。ファインダー内像の下側がレンズ本体とフードで隠されて死角になってしまっている。

これでは下側が死角になってしまうため、実際の撮影では少々使いにくい。特に、突発的な事象に対する即応性が重要となるスナップ撮影では大きなハンディとなりうる。

VF-1は元々M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8の薄型設計向けに作られたファインダーなので、より全長の長いM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8での使用は考慮されていないのだろう。

見た目はカッコよくなるけど、実用性はあまり高くはない。でも外観の本気度が向上するから、PEN E-P7で本気の撮影をするときはあえて装着しているというのが、僕の実際のところだ。

とはいえ、全く使えないというわけではない。

E-P7には電子ファインダーがなく、背面モニターしか搭載していないため、屋外の晴天時の撮影では眩しくて構図や仕上がりの確認が難しくなる。そんなときに光学ファインダーがあると確認が多少は楽になるからだ。

でも、どうせならもっと便利に使えるようにしてほしかった。OMさん、ケラれを解消した改良版の外付け光学ファインダーを出してくれないかな?

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8におすすめの方

メリットとデメリットが一通り把握できたところで、このパートではM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8におすすめの方を考察していこう。

初めて単焦点レンズを購入する方

単焦点レンズの購入を初めて検討している方には、このM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は特におすすめだ。

本レンズは広角レンズの一種でありながら、標準レンズにとても近い性質を持っている。汎用性では換算50mm相当の標準レンズには劣るが、少し広い範囲がクセのない遠近感で記録できるため、散歩や街歩きなどの普段使いにも向いている。「もう1つの標準レンズ」という例えはあながち間違いではないだろう。

加えて、開放F1.8の明るさを生かしたボケ味も存分に楽しめる。ボケにくいと言われる広角レンズの一種でありながら、絞りを開けることで自然なボケが手軽に取得可能だ。被写体に接近すれば、背景を広く取り入れつつぼかす広角レンズならではの接写表現も楽しめる。

そして、本レンズは価格がリーズナブル。高品位な金属外装を採用しながら、初心者でも手軽に試しやすい価格に設定されている。コスパが非常に良いので、ミラーレスカメラでの撮影に少し慣れた方が最初に選ぶ1本目の単焦点レンズとしても人気だ。

スナップ撮影に没頭したい方

街中などでのスナップ撮影で本格的な作品撮りに挑戦したい方にもM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8はおすすめだ。

ここまで解説してきたように、本レンズはフルサイズ換算34mm相当というスナップ撮影と非常に相性の良い画角を採用している。少し広めの画角を生かして街中で出会った光景をラフに切り撮れるので、見たままを直感的に記録するのにちょうどいい。

また、スナップ特化型の独自機能であるスナップショットフォーカスも備えている。使いこなせば、どのような状態からでも目測を活用した撮影やパンフォーカス撮影へ瞬時に移行できるため、ストリート上での対応力も劇的に向上するだろう。

単に「初心者向けの入門レンズ」とは侮れない懐の深さを本レンズは持っている。スナップ撮影に本気で取り組むなら是非とも持っておいてほしい1本と言える。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8で撮影した作例の紹介

ここからはM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8を使って実際に僕が撮影した写真の作例を掲載していく。

作例画像にはRAW現像時に露出の微調整は施してあるが、色合いや収差補正には極力手を加えていないため、レンズ本来のものに近い仕上がりが確認できるだろう。

市原市の北五井緑道にて。川沿い設けられた遊歩道は春になると桜が花を咲かせる。本レンズはこういったお散歩スナップにも適している。
OM-D E-M5 Mark II/絞り優先AE(F4・1/1500秒)/-0.5EV/ISO 200/分割測光/WB晴天/17mm(換算34mm相当)
市川市の塩焼中央公園にて。子供時代を過ごした思い出の場所。スナップショットフォーカスで事前に撮影距離を3mに設定しておくことで、前を突然走り抜けてきた自転車にも即応できた。
PEN E-P7/絞り優先AE(F3.5・1/1600秒)/-0.3EV/ISO 200/分割測光/WB晴天/17mm(換算34mm相当)
市原市の小湊鐵道・上総村上駅にて。この路線には昭和レトロな雰囲気が残る無人の駅舎が多くある。広角レンズらしく、遠近感を活用して空間の奥行きを表現した。
OM-D E-M5 Mark II/絞り優先AE(F2・1/1000秒)/-1EV/ISO 200/分割測光/WB自動/17mm(換算34mm相当)
東京・上野の国立西洋美術館にて。前庭に常設されている、ロダンの弟子、ブールデルによる彫像「弓をひくヘラクレス」の公式レプリカ。広角レンズの特性を活かして、射撃の体勢をダイナミックに表現してみた。
PEN E-P7/絞り優先AE(F2.8・1/2000秒)/-0.3EV/ISO 200/分割測光/WB晴天/17mm(換算34mm相当)
市原市・上総国分尼寺の復元回廊にて。本レンズはモノクロ撮影との相性も良い。遠近感を出しつつ、絞りを開けて右上隅の消失点をぼかすことで、無限回廊のような雰囲気を演出してみた。
PEN E-P7/絞り優先AE(F2・1/3200秒)/-0.7EV/ISO 200/分割測光/WB自動/17mm(換算34mm相当)
千葉市中央区の千葉公園にて。夏の風物詩であるオオガハスが咲く直前の蓮華亭を撮影した。本レンズは広角レンズなので、手前から奥へ導線を設ける表現も得意だ。
PEN E-P7/絞り優先AE(F4・1/1600秒)/-0.3EV/ISO 200/分割測光/WB晴天/17mm(換算34mm相当)
千葉市中央区の千葉公園にて。アジサイを撮影した。本レンズは最短撮影距離が25cmと短いので、こういった花のクローズアップ撮影にも重宝する。
PEN E-P7/絞り優先AE(F1.8・1/1600秒)/ISO 200/分割測光/WB晴天/17mm(換算34mm相当)
市川市・行徳のとあるフィリピン料理店にて。僕にとっては「お袋の味」でもあるカレカレ。広めの画角と短い最短撮影距離を応用すれば、卓上に並んだ料理も席から立ち上がることなく楽に撮影できる。
PEN E-P7/絞り優先AE(F3.2・1/50秒)/ISO 200/分割測光/WB自動/17mm(換算34mm相当)
市原市のとあるスタバにて。祝日に訪れた際にいただいたガトーショコラとフラペチーノ。本レンズは料理に接近しても背景を広く取り込めるため、店内の雰囲気を伝えるのにもちょうどいい。
PEN E-P7/絞り優先AE(F4・1/60秒)/-0.3EV/ISO 640/分割測光/WB自動/17mm(換算34mm相当)
東京・新宿のエステック情報ビルにて。僕にとってのホームでもあるOM SYSTEM PLAZAが入居する建物を夕暮れ直前に撮影した。本レンズは7枚の絞り羽根を搭載しているので、絞り込めば14本の綺麗な光条を描き出せる。
PEN E-P7/絞り優先AE(F16・1/50秒)/-0.3EV/ISO 640/分割測光/WB自動/17mm(換算34mm相当)

おまけ:後継「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」との違い

ここまで読んでもらって恐縮だが、1つ悩ましい事案がある。

もうご存知の方も多いだろうが、実は今回紹介したM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8は既に生産完了になっている。おそらく本レンズは現在店舗に残った在庫限りで、それが無くなり次第、終売ということになるだろう。

そして、現在はそれと入れ替わるようにして、後継モデルである新型「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」が登場している。

そのため、本記事で紹介した旧型であるI型と、新型であるII型のどちらを買おうか迷っている方も多くはないだろう。

新型のM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 IIで変更されたポイントを簡単にまとめると、下記の3点になる。

新型:M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 IIの変更ポイント
  • 防塵防滴構造を新たに採用
  • スナップショットフォーカスは廃止
  • レンズフードはプラスティック製に変更

詳しくは、下記の記事で細かく解説しているので、気になる方はそちらも目を通しておくといいだろう。

【徹底解説】OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II|旧型との違いは?買い替えるべきか?

要するに、アウトドアシーンにも積極的に活用できるようにするために、スナップショットフォーカス機構と引き換えに防塵防滴構造を採用したわけだ。これはOM-5系やOM-3との組み合わせを考慮した結果だろう。

ただし、基本的な画質は新旧双方でほとんど変わらない。

レンズ内部の光学設計やコーティングなどの仕様は変更されていないため、型落ちのI型で撮影していても画質面ではII型とほぼ同じ写りになる。

そのため、新型であるM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 IIの購入を検討している方にとっても、本記事に掲載した作例などは十分に参考になると僕は考えている。

アウトドアでも軽快なフットワークで積極的に撮影を楽しみたい方は、防塵防滴に対応したII型の方を選ぶといいだろう。

一方で、アウトドアであまり使う予定がない方や、スナップショットフォーカスを使った撮影に興味がある方は、コスパの高いI型を探すといいだろう。

総評

今回の記事では、OM SYSTEM(旧オリンパス)の大口径準広角単焦点レンズ、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8についてのレビューをお届けした。

小型軽量ながらスナップ撮影に特化した機能を持つ本レンズの魅力が知っていただけたと思う。手頃な価格ながら普段使いに最適なので、OM SYSTEMのミラーレスカメラを導入したばかりの初心者が選ぶ初めての単焦点レンズとしてもおすすめだ。

ぜひOM-5系やPENシリーズなどのコンパクトなカメラと組み合わせて、軽快なフットワークで単焦点レンズならではの豊かな描写を体感してもらえればと思う。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8のI型はこちら↓

I型専用の別売り金属レンズフード「LH-48B」はこちら↓

後継モデルのM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 IIはこちら↓

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