【レポート】OM SYSTEM OM-3 ファーストインプレッション!

先日都内に行く用事があったので、ついでに西新宿にあるOM SYSTEM PLAZAにも寄ってみた。

そこにはその直前の2月6日に発表されたばかりの新型M4/3ミラーレス一眼、OM SYSTEM OM-3が早速展示されていた。

実機を一通り触って色々と試させてもらったので、今回の記事ではその使用感や僕が感じたことを3点に絞ってシェアしていきたいと思う。

OM SYSTEM OM-3 ファーストインプレッション、いざスタート!!

西新宿にあるエステック情報ビル。画像右側の階段を下ると、OMDSのショールームである「OM SYSTEM PLAZA」がある。

OM SYSTEM OM-3の外観デザインについて

まずはOM SYTEM OM-3の外観デザインから見ていこう。
正面から見るとこんな感じ。

外観は1972年発売されたフィルム一眼レフカメラの初代OM-1と本当にそっくり。

フロントグリップのないフラットな外観はクラシックカメラ然としている。
特に、軍艦部に付いている黒色のダイヤルは、オリジナルOM-1の外観を彷彿とさせる。

ちなみに、OM-3を上から見ると、カメラ本体の左右両端が三角形を作るように緩やかに膨らんでいることに気付く。

これは「デルタカット」と呼ばれるデザイン形状なのだが、このような形を持たせることでカメラを握った際に手の中への収まりが良くなっている。

事実、僕はOM-3のようなグリップのないデザインのカメラが苦手だったのだが、同じグリップレスのPEN-Fと比べても握り心地が大きく向上しており、取っ付きにくさや不安定感はあまり感じなかった。

斜めから見ると精悍さがより際立って見える。


うつくしい!!!

本体素材のほぼ全てにマグネシウム合金が使われているため、プラスティック製のOM-5やE-M5 Mark IIIに比べると質感が全然違う。

これだけでも長年のカメラファンは垂涎ものだろう。
安心感も格段に上がり、アウトドアにも積極的に持ち出しやすくなると思う。

デザインには2016年に発売されたPEN-Fの要素も盛り込まれている。

本体の正面から向かって左側にある「クリエイティブダイヤル」がその1つだ。

これを操作することで、「カラー/モノクロプロファイルコントロール」を始めとした多彩な画作り機能が使えるようになる。

なお、今回のOM SYSTEM OM-3ではこの画作り機能がワンランク上の段階に進化しており、実はそれがこの機種の真骨頂なのだが…それは最後に触れるとしよう。

今度は背面を見てみよう。

大きなサムグリップが付いているのが分かるだろう。

先述通りこのOM SYSTEM OM-3の前面にはグリップがないのだが、背面のサムグリップがしっかりしているおかげか、同様のデザインを採用するPEN-Fと比べて持ちにくさはあまり感じなかった。

以前僕はこのブログでPEN-Fを酷評したことがある。

PEN-Fの購入を見送った6つの理由

しかし、これなら十分に違和感なく使っていけそうだと思った。

さすがに雨風が吹き荒ぶエクストリームなアウトドアシーンでは滑って使えなさそうだが、街中でのスナップや軽登山などであれば問題なく使えるだろう。

次に、背面に新設された「CPボタン」にも注目。

これを押すと、OM SYSTEMが誇る数々のコンピュテーショナルフォトグラフィ(CP)機能が瞬時に呼び出せる。
これまでの機種のようにメニュー操作で階層を潜らなくても、「手持ちハイレゾショット」や「ライブGND」などの便利機能がボタン1押しで使えるのは本当にありがたい。

ちなみに、本体の底面はネジが見える通常仕様の作りだった。

ここだけはPEN-Fの質感を求めていた方には不満かもしれない。

ただ、OM SYSTEM OM-1シリーズと同様、底面も含めてしっかりIP53の防塵・防滴構造が採用されているため、道具としての信頼感は格段に上だと考える。

ちなみに、バリアングル液晶モニターの裏面は、PEN-Fと同様にシボ革が付いている。


裏返して閉じることでフィルムカメラ風のルックを楽しめるのも同じだ。

OM SYSTEM OM-3のファインダーについて

本体上部に付いている電子ファインダーも、OM SYSTEM OM-3で僕が感銘を受けたポイントだ。

数値上は下位モデルのOM-5と全く同じなのだが、実際に覗いてみると見え味が若干異なる。

具体的には、ファインダー内映像の色転びがほとんど見られないのだ!

おそらくこれはOM-1シリーズと同じ画像処理エンジンを採用していることが原因の1つかと思われる。

このファインダー内映像の正確な色味は、PEN-Fと比べるとより顕著だと思う。

今改めて思い返してみると、PEN-Fのファインダーは少し色被りしていた。

「カラー/モノクロプロファイルコントロール」など画作りを楽しむためのカメラなのに、このファインダーでは使い物にならない…と当時嘆いていたことを思い出した。

しかし!

今回のOM SYSTEM OM-3のファインダー表示は、PEN-Fはもちろん、数値上は同じOM-5よりも間違いなく上で正確だ。

これなら見え味に違和感を感じることなく存分に画作りが楽しめるだろう。

OM SYSTEM OM-3の機能について

最後に、僕がOM SYSTEM OM-3を試用して感じた最大の注目ポイントをシェアする。

それは!

OM SYSTEM OM-3では、「コンピュテーショナルフォトグラフィ」の機能と「カラー/モノクロプロファイルコントロール」の効果を重ねがけできるということだ!!!

つまり、例えば、モノクロプロファイルで設定した仕上がりに、ライブGNDやハイレゾショットなどの効果を上乗せできるということだ。

これには本当に驚いた。
まさかこんなことができるとは…!?

驚きのあまり、実際に操作している様子の画像を残すのを忘れてしまったことが、本当に本当に悔やまれる。。。

【追記】後日CP+2025でOM SYSTEMブースを訪れた際に、モノクロプロファイルコントロールにコンピュテーショナルフォトグラフィ(ライブGND)を重ねがけした様子の画像を撮影させてもらった。

こんな芸当ができるのは、フラッグシップモデルのOM-1 Mark IIはもちろん、歴代の旧OLYMPUS・現OM SYSTEM全てのカメラを合わせても他にはない。

まさに唯一無二のカメラと言っても過言ではないだろう。

OM SYSTEM OM-3は歴代で間違いなく最高峰の表現力を持つカメラだと断言できる。

総評

今回はOM SYSTEM OM-3の実機を試したファーストインプレッションについて共有させてもらった。

初代OM-1のデザインをリスペクトしつつ、現OM-1 Mark IIとPEN-Fの要素を詰め込んだ上で、PEN-Fの弱点をも払拭した、非常に良くできた逸品だと思う。

価格がやや高めなのが難点だが…
値段が少し小慣れたくらいの時に、余裕があれば僕も是非とも1台お迎えしたいと考えている。

このカメラの機能を全開放して新しい写真表現を追究していくのが楽しみでならない。

でもまぁ、その前にOM-1 Mark IIを先に手に入れないと(笑)

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Alan Drake HallerTravel Journalist
千葉県在住、40代独身のトラベルジャーナリスト。【世界はそれでも美しく、希望に溢れている。】をモットーに、旅行先や千葉近郊での散歩中に発見した「希望」が持てる光景の写真作品や、旅写真ライフをさらに充実させるのに役立つ情報を発信しています!