OM SYSTEMの新型ミラーレス一眼「OM-3」と共に発表された3本のリニューアルレンズ。
前回は大口径標準単焦点レンズのM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 IIについて詳しく解説した。
最終回の今回は、超望遠ズームレンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIにフォーカスを当てていこうと思う。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIの概要
まずは、新型レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II」がどういうレンズなのかについて触れておこう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIは、肉眼を遥かに超える超望遠域での視覚効果を活用した野鳥や飛行機などの本格的な撮影が手軽に楽しめる機動性抜群の超望遠ズームレンズだ。
このレンズでは、単体でも最長800mm相当の超望遠域が使用できる。
物理的な制約で近づくのが難しい野鳥や飛行機の撮影では、換算400mm以上の超望遠域を使うことが多い。
特に、被写体自体のサイズが小さいことが多い野鳥の撮影では、「500mmで広角、800mmで標準、1000mmで望遠」と言われるほど、必須条件を満たす難易度が高い。
しかし、このズームレンズであれば、換算200〜800mm相当の画角を1本で賄えるため、飛行機や野鳥の撮影を始めるハードルを大きく下げられるのだ。
しかも、本レンズはOM SYSTEM純正のテレコンバーターにも対応している。
テレコンをカメラ本体とレンズの間に取り付ければ、なんと最長1600mm相当の超々望遠撮影が可能になってしまうのだ。
実際の野鳥を撮影していると、800mmでも足りない、もっと画面一杯に大きく記録したいということが多々あるのだが、このレンズであればそういったニーズにも柔軟に応えられる。
三脚座を含めた総重量が1300gと軽いのもポイント。
三脚座を外した手持ち撮影の状態なら1125gまで軽くなる。
フルサイズミラーレス用のモデルだと、このような800mmクラスの超望遠レンズは開放F値を抑えても、重量は通常2〜3kgまでとかなりのヘビー級になってしまう。
しかし、マイクロフォーサーズ規格では撮影画角が焦点距離の2倍相当に望遠化するメリットがあるため、400mmクラスの小型軽量ボディで800mm相当の超望遠域が使える。
標準ズームレンズや単焦点レンズに比べると確かに重いのだが、超望遠レンズという範疇で考えた場合は恐ろしく軽く、そして扱いやすく仕上げられている。
カメラ本体と合わせた重量が2kg程度に収まっていれば手持ち撮影も楽にこなせる。
長丁場の撮影でも腕や腰にかかる負担を軽減できるし、野鳥の探索のように撮影地の周辺を徒歩で歩き回る場合にも軽快に移動できる。
実は、この年末年始にOM SYSTEMのレンズ貸し出しサービスを利用した際、僕もこのレンズの旧型(M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS)を持って飛行機や野鳥の撮影に何度か臨んだ。

旧モデルである「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS」を1ヶ月間レンタルして使用した際のレビュー記事はこちら↓
【レンズレビュー】OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS!超望遠域での飛行機と野鳥の撮影作品も公開
カメラごと長時間腕に抱えても重量が対して気にならないので、楽に探鳥を行えた印象が強かった。
比較的入手しやすい非プロ向けの汎用ズームレンズながら、便利機能が充実しているのも魅力だ。
本レンズはIPX1の防滴性能と防塵性能を備えている。
OM-5やOM-1 Mark IIなどの防塵・防滴対応カメラと組み合わせれば、野山などのアウトドアでも天候を気にせず撮影で積極的に活用できる。
また、レンズ自体に強化された手ブレ補正機構が搭載されている。
詳しくは改めて後述するが、旧型と比べて手持ちでもより安定した状態で超望遠撮影が楽しめるようになっている。
しかも、AFが作動する距離の範囲を選べるフォーカスリミッターまで完備している。
飛行機などの撮影で手前のフェンスにピントが引っ張られてしまうのを防げるため、円滑に撮影が進められるようになるのだ。
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIには、野鳥や飛行機の本格的な撮影に必須の機能が軽量コンパクトにまとめられており、価格もリーズナブルのため、野鳥・飛行機撮影を始める入門者向けのキットズームとも言えるだろう。
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIと旧型との違い
それではここからが本題だ。
新型レンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIと、旧型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISとの違いを見ていこう。
なお、ここからは便宜的に新型を「II型」、旧型を「I型」として区別させてもらう。
操作リングのカラーの変更
まずは外観面の違いから。
II型をI型と見比べると、ズームリングやフォーカスリングなどの操作リングのカラーが変わっていることに気付く。

グレー調の色合いだったI型から、II型ではシックなブラックに変更されているのだ。
リングの操作性自体に影響はないが、カラーが黒色になったことでより洗練された高級感のある印象にスタイルアップしたように思う。
僕が普段愛用しているM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROなどのPROレンズとも外観の雰囲気がかなり似てきたので、PROレンズと一緒でもあまり違和感なく持ち歩けるだろう。
鏡筒の素材自体は金属ではなく、プラスティックのままである点は少し残念だが。
その分軽く仕上がっていると思えばあまり気にならない。
三脚座の取付方法と形状が変更
レンズを三脚に取り付ける際に使用する三脚座の仕様が変更された点にも注目したい。
三脚座とは、望遠系のズームレンズに付いていることが多いパーツのこと。
望遠系のレンズは全長が長いものが多いため、広角レンズや標準レンズを装着するのと同じようにカメラ本体を直接三脚に取り付けてしまうと、重心の関係でカメラごと前方に傾いてしまうことがある。
それを防ぐ役割を持つのが三脚座で、カメラ本体ではなくレンズの三脚座を介して三脚を取り付けることで重心をバランスよく保てるようになるのだ。
話をM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIに戻そう。
II型に進化した本レンズでは、三脚座の取り付け方がI型から大きく変わっている。
I型では三脚座をレンズの後方から挿し入れる必要があった。
そのため、三脚座を着脱するには一旦レンズをカメラから取り外す手間が必要となり、三脚に取り付けたまま着脱することは当然できなかった。
しかし、II型ではノブを緩めると三脚座自体が開閉するように仕様が変更された。

これによって、三脚に三脚座を取り付けたままでもレンズへの着脱が横から可能になったほか、レンズをカメラごと三脚座から着脱できるようにもなった。
三脚座からのカメラやレンズの取り外しが格段に簡単かつスムーズに行えるようになったのだ。
三脚座の下部にある三脚への取り付け部の形状が従来より長くなったのもポイント。

これによって、上向きに回転させた際に取り付け部がハンドル代わりになり、手で持ちやすくなったため、手持ち撮影時の携帯性が向上している。
また、取り付け部の形状が国際標準規格であるアルカスイスに対応したのも便利。
アルカスイス規格と互換性のある雲台間との共用が行いやすくなったので、複数台の三脚を併用する際もスムーズに付け替えができる。
5軸シンクロ手ぶれ補正に新対応
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIで最大の進化ポイントが手ブレ補正機構のさらなる強化だ。
レンズ自体に手ブレ補正ユニットが組み込まれている点はI型と同じなのだが、II型では新たに「5軸シンクロ手ぶれ補正」への対応が可能になった。
5軸シンクロ手ぶれ補正とは、カメラ本体内蔵の補正ユニットとレンズ内の補正ユニットを協働させ、その相乗効果によって手ブレ補正の精度を高める技術のこと。
これによって、手ブレ補正の効果がI型の最大3段から最大7段へと大きく向上している。
I型には非対応の技術だったので元ユーザーとしては残念に思っていたのだが、II型で満を持しての実装となった。
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIへの買い替えをおすすめする人
ここまでは新型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIの仕様変更点を確認してきたが、本当に重要なのはここから。
どんなにより使いやすくなったとしても、その仕様変更が万人に必要かというと、それは別の話。
ここからは実際に僕がI型からII型への買い替えをおすすめする人を考察していきたいと思う。
超望遠撮影の精度と成功率を高めたい人
超望遠域で野鳥や飛行機の撮影を行う際に、フレーミングの精度と撮影自体の成功率を高めたい人には、是非ともII型への買い替えをおすすめしたい。
先ほど解説したように、 では、新たに「5軸シンクロ手ぶれ補正」に対応したことで手ブレ補正の効果が大きく向上している。
これによって、超望遠域でもファインダー内映像がより安定するので、目的の被写体を狙った位置にフレーミングしやすくなっている。
また、画像記録時の手ブレの影響もより軽減できるようになったため、超望遠撮影で画像全体が不明瞭にぼやけて写ってしまうミスも防ぎやすくなった。
ちなみに、僕が旧型のM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISをレンタルして野鳥や飛行機の撮影で使っていた時は、焦点距離を300mm(換算600mm)以上にすると途端に手ブレの制御が難しくなった印象が強かった。
具体的には、フレーミングが思ったように定まらないため、静止した状態の野鳥でも狙った位置で画面内に収めるのにかなり苦労させられた。
カメラ側もしくはレンズ側だけの手ブレ補正だけでは、換算600mmを超える超望遠域のシビアな手ブレには対応しきれなかったのだ。
だが、その弱点は今回の改良で大きく改善されたと思う。
先日CP+2025の会場で改めて新しいII型を試させてもらったのだが、換算600mmを超えて望遠端の800mm相当になっても、フレーミングが狙った位置で格段に維持しやすくなっていた。
遠く離れた位置にある「OM SYSTEM」のロゴに換算800mmまでズームインしても、面白いくらいにずれずに安定するのだ。
アンビリーバボー!!
I型を愛用していたユーザーからすると、これは驚くべき進化点だと思う。
手持ち撮影と三脚撮影を頻繁に切り替える人
野鳥や飛行機などの撮影で手持ち撮影と三脚撮影をフレキシブルに切り替えたい方にも、II型への買い替えをおすすめする。
三脚座の仕様が改良されたM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIでは、三脚に三脚座を取り付けたままでもレンズの着脱がカメラごと可能になっている。
I型と違って、三脚座を着脱ためにレンズから三脚やカメラ本体を取り外す手間が不要になっているのだ。
三脚を使って撮影する時は、三脚座のノブを緩めて、横方向からスライドさせるようにカメラごとレンズを入れてノブを締めるだけで準備は完了する。
そして、手持ちで撮影する場合は、ノブを緩めてカメラごとレンズを取り外すだけでスムーズに移行できる。
なんということでしょう!?
II型なら手持ち撮影と三脚撮影との切り替えがスムーズに行えるため、状況に応じて迅速かつ柔軟に対応できるだろう。
野鳥の撮影では被写体のいる位置が目まぐるしく変わるので、三脚からの着脱が短時間で行えれば対応力が上がり、それだけシャッターチャンスをモノにできる機会も増える。
撮影時の機動性を高めるのに、II型の改良された三脚座は大いに役立つだろう。
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIに買い替えなくても良い人
どんなに高性能で高画質なレンズでも、万人受けするレンズなど存在しない。
当然のことながら、新型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIに買い替える必要がない場合もあるのだ。
その点についても考察しておこう。
野鳥撮影にあまり使わない人
超望遠域の撮影でも被写体はスポーツ・鉄道・飛行機などが主で、野鳥はあまり撮らないという人は、I型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISのままで特に問題はない。
I型をレンタルして1ヶ月間みっちり使った経験から述べると、先にシェアしたように、I型の手ブレ補正効果は換算600mmほどを境に急速に低下する印象が強かった。
とはいえ、屋外スポーツでは換算400mm程度までが使えれば十分。
乗り物の撮影では、鉄道よりも難易度が高くなる飛行機の撮影であっても、画角は換算500mm程度までが使えれば十分に事足りてしまうことが多い。
600mm以上を使うのは、迫力を高めるために旅客機の機体を画面一杯に写す時くらいだけだった。
要するに、野鳥以外の撮影では換算600mm以上の画角を使うことは(意識しなければ)あまりないため、必然的に600mm以上で顕著になる手ブレ補正の急激な効力低下もストレスに感じることは少ない。
野鳥撮影では換算800mmでも足りないことが多々あり、手ブレの制御がよりシビアになるので、本格的に野鳥の撮影に取り組むならII型の5軸シンクロ手ぶれ補正は絶対にあった方がいい。
しかし、そのつもりがないのなら、5軸シンクロ手ぶれ補正に対応しないI型のままで十分にやっていけるだろう。
三脚を使った撮影がメインの人
野鳥や飛行機の撮影はレンズを三脚に取り付けた状態でしか基本行わないという人も、I型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISのままでいいだろう。
三脚座の仕様が改良されたII型と違って、I型では三脚座からのレンズの取り外しに多少の手間がかかる。
三脚撮影から手持ち撮影への移行やその逆はスムーズには行えない。
しかし、そもそも三脚撮影が主で、三脚座をレンズから取り外す機会があまりないという人にとっては、大したデメリットにはならないだろう。
フレキシブルに撮影スタイルを変えられる利便性を重視するなら絶対にII型の方が有利だが、三脚を使った撮影スタイルが主な場合はそのメリットは感じにくいかもしれない。
I型のままでも特に支障はないはずだ。
ALANはどうする?
最後に、新レンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIに関して、今後僕がどうするかを語っておこう。
結論から言うと、僕は…いずれ買おうと思っている!
僕はI型の方はレンタルして1ヶ月間使っただけで購入はしていないのだが、後々は自分の保有レンズラインナップにお迎えするつもりだ。
理由としては以下の2点になる。
①強化された手ブレ補正にメリットを感じたから
II型に改良された本レンズが「5軸シンクロ手ぶれ補正」に新たに対応したことはとても大きな進化ポイントだと僕は考えている。
I型で飛行機や野鳥の超望遠撮影を行なっていた際、換算600mm以上にズームインする度に手ブレの効きが顕著に落ちることに不満を感じていた。
しかし、5軸シンクロ手ぶれ補正に対応したII型では、その苦労が幻だったかと思うほどファインダー内映像が安定し、目的の被写体を狙った構図で止めやすくなっていた。
これは特に野鳥撮影では大きなメリットとして作用してくれるに違いない。
これから飛行機や野鳥にも撮影領域を広げていくに当たって、是非ともその恩恵を最大限に活かしていきたい。
②換算800mmの超望遠域は他に変え難いから
800mm相当の画角が使えるということはそれだけでユニークな魅力がある。
野鳥はただでさえ警戒心が高いため必要以上に近づくと逃げてしまうし、体のサイズ自体が小さいものが多いので、野鳥を刺激することなく画面一杯に大きく写すにはやはり換算800mm以上の画角は必須だ。
飛行機の撮影でも800mm相当の画角は有効で、機体の一部にフォーカスして大きくダイナミックに表現する迫力系の作品撮りに重宝する。
800mmの超望遠レンズは写真の表現領域を拡張する。
同じ超望遠レンズでも換算400mm以下のものでは決して得られないメリットだ。
まぁ、開放F値は高めでやや暗いので、基本的には晴れた日の日中での使用のみに制限されてしまうが…
500〜600mm程度までの明るいレンズと上手く使い分けていきたいと考えている。
…とはいえ、このレンズもおそらくすぐに購入することはないだろう。
理由は前回にも触れたが、本命である高倍率望遠ズームレンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-250mm F4.0 IS PRO(仮)を先に入手したいからだ。
飛行機や野鳥の撮影でもこちらのレンズの方が、画質的にも機能的にも超望遠撮影の主力になっていくだろう。
先日CP+2025に先駆けてOM SYSTEMのレンズロードマップが更新されたのだが、「今年中の発売を目指す」という社長の新年の挨拶にもあった通り、50-250mm F4.0 IS PROの登場はそう遠くはない。
まずはそちらを手に入れて、その上で余裕が出たらゆくゆくはM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIも追加したいと思っている。
総評
今回はOM SYSTEMがリニューアルしたレンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIについて解説してきた。
旧型モデルであるI型との違いがよく理解できたと思う。
最後に、買い替えをする判断基準をまとめると下記の通りになる。
・超望遠撮影の精度と成功率を高めたい人
・手持ち撮影と三脚撮影を頻繁に切り替える人
・野鳥撮影にあまり使わない人
・三脚を使った撮影がメインの人
ぜひこれらのことを参考にして、理想のレンズ選びに役立ててもらえれば幸いだ。
なお、旧型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは、新型の登場に先駆けて既に終売になっており、現在は中古での取り扱いが基本になっている。
もし購入費用をなるべく抑えたいなどの理由で旧型の方を選ぶ場合は、中古市場で探す必要があるため、信頼のおけるストアで美品や良品などの状態が良い個体を見つけるしかない。
旧型「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS」はこちら↓
状態の良いものを見つけるには多少の骨が折れる。
しかし、光学設計やコーティングなどの仕様は新旧共通で、基本的な画質は変わらないので、状態さえ良ければ旧型を選んでも十分に使っていけるだろう。
本記事で解説したII型の進化ポイントをメリットと感じた場合は、是非ともII型の方を選んでほしい。
少し高くはなるが、それに見合うだけの価値はあると断言できるからだ。
新型「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II」はこちら↓
なお、下記のセットではOM SYSTEM純正の1.4倍テレコンバーターは付属しており、最長で1120mm相当の画角で撮影が楽しめる。
純正1.4倍テレコン付きモデルはこちら↓
おまけ
そういえば、CP+2025のOM SYSTEMブースでこちらのようなアクセサリーも見かけた。

OM SYSTEMとカメラアクセサリーメーカーのUNが共同開発したM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS専用のカモフラージュレンズカバーで、I型とII型の両方に共用できるらしい。
こういったカバーをレンズ本体に装着することで、外装を傷や水滴から保護しつつ、表面の迷彩柄によって機材が野鳥や野生動物の目に付くのを低減できるというものだ。
レンズの保護だけではなく、被写体に気付かれないように撮影を進める上でも有用なので、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIでネイチャー撮影に臨むなら1つ用意しておいて損はないだろう。
編集後記
さてさて。
今回の記事でこれまで3回に渡ってお送りしたOM-3と同時発表されたレンズの解説を終了とさせてもらう。
今後はこの数ヶ月間に散歩や小旅行で訪れた場所のリポートや、カメラや写真に関するお役立ち情報などをお届けしていくつもりだ。
本記事でも触れたOM SYSTEMのレンズ貸し出しサービスの利用過程や、レンタルしたレンズ自体(M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS)のレビューに関しても追々共有していきたい。
繰り返しになるが、基本的な画質は新旧で変わらないので、新型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIの購入を検討している人にとっても参考になるはずだ。
乞うご期待いただきたい!