【レンズレビュー】OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS!超望遠域での飛行機と野鳥の撮影作例も公開

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS レビュー

旧オリンパス(現OM SYSTEM)が手掛けた超望遠ズームレンズの、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

フルサイズ換算で800mm相当の超望遠域がわずか1kgあまりという軽量ボディで軽快に扱えることから、野鳥や飛行機の撮影を始める初心者にも事実上のキットズームとして人気があった。

2024〜2025年の年末年始の1ヶ月間、僕はOM SYSTEMからこの超望遠ズームレンズをレンタルして飛行機や野鳥の撮影に挑戦してみた。

今回の記事では、その際に撮影した作例も後半にたっぷり掲載しつつ、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISの特徴や所感を詳しく解説していく。

最後には後継モデルであるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIとの違いも触れていくので、新型の方を検討している方にも本記事の内容は役に立つだろう。

Alan
本格的な超望遠撮影を手軽に楽しむのにM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは、野鳥・飛行機撮影の初心者だった僕にも非常に使いやすいレンズだった。もちろん、気になる点もあったのだが…それも含めて共有していこう。@alan-d-haller

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISってどんなレンズ?

まず初めに、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISの概要を軽くおさらいしよう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISを一言でまとめると、「野鳥・飛行機撮影用のキットズーム」という表現がしっくりくる。

特徴を次の3点に分けて見ていくと、このレンズの概要が把握しやすくなるだろう。

最長800mm相当の超望遠撮影が楽しめる

第1の特徴は、レンズ単体でもフルサイズ換算で最長800mm相当の超望遠域が使用できることだ。

僕の経験上、飛行機の撮影では400mm程度までの焦点距離が使えれば様々なバリエーションの構図で表現できる場合が多かった。

しかし、体が小さく近づくのが難しい野鳥の撮影となると、最低でも500mm、できれば800mm以上の超望遠域が必須となってくる。

つまり、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISが1本あれば、飛行機と野鳥、両方の本格的な作品撮りが存分に楽しめるというわけだ。

超望遠ズームレンズとしては軽く扱える

第2の特徴として、800mm相当の超望遠ズームレンズとしては軽量で扱いやすいことが挙げられる。

最長800mmをカバーしながら、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは本体のみで1,120g、三脚座を取り付けても1,325gと軽量に仕上げられている。

通常このタイプのレンズは、フルサイズ対応モデルだと2〜3kgのものが基本になるので、重量がその半分程度に収まっているのはとても大きなアドバンテージになる。

事実、僕もこのレンズを持って空港のターミナルビル間を移動したり、野鳥保護区でのツアーで歩き回ったりしていたが、撮影に長時間使っていても腕や腰に過剰な負担を感じることはほとんどなかった。

また、いつも愛用しているカメラバッグにすっぽり収まったため、移動時もいつもの撮影と大差ない感じで軽快に持ち運べた。

初心者でも手が出しやすい価格

第3の特徴は、価格がリーズナブルであったこと。

最近このタイプのレンズはフルサイズミラーレス向けのものも登場し始めたが、いかんせん価格が30万円前後と高い。

しかし、後継モデルのII型が登場する前、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISがまだ現役だった頃は、13〜15万円という比較的安い価格で販売されていた。

つまり、最長800mm相当の超望遠域が、わずか1kgあまりの軽量設計で使用でき、しかも価格がフルサイズ対応モデルの半分以下と安いので、野鳥や飛行機の撮影を始める初心者にも比較的入手しやすくなっている。

こういった特徴を持つことが、「野鳥・飛行機撮影用のキットズーム」と呼ばれる由縁というわけだ。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISの外観と機能

次に、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISの外観と機能について見ていこう。

僕はこのレンズをレンタルで使用していたのだが、届いたパッケージを開くと、内容物は下記のもので構成されていた。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS パッケージ内容物
パッケージの内容物には前後キャップ・レンズフード・三脚座が含まれる。
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISのパッケージ内容物
  • レンズ本体
  • 前後レンズキャップ
  • レンズフード
  • 三脚座

本格仕様の超望遠レンズということもあり、三脚装着時のバランスを確保するための三脚座が付属していたことが特に目立っていた。

全てのパーツを装着すると下記のような状態になる。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS レンズフード収納時
レンズフードは逆付けに対応しており、コンパクトに収納できる。

フードを逆付けした状態の全長は20cm程度で、フルサイズ用の70-200mm 2.8クラスの望遠レンズに近いサイズ感なので、25L程度の一般的なリュック型カメラバッグにも収納しやすくなっている。

本レンズのために超望遠レンズにも対応したものにカメラバッグを新調する必要がなかった点は非常に助かった。

レンズフードを正位置で装着すると下記のようになり、撮影時はこの状態で使用する。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS レンズフード装着時
レンズフードを正位置で装着した状態だと、いかにもバズーカレンズ風の見た目になる。

フードはレンズ本体と同様プラスティック製だが、金属よりも衝撃吸収性が高いため、アウトドアで使いやすいのはもちろん、空港の展望デッキでもフェンスへの接触を気にすることなく撮影に積極的に使用できる。

なお、レンズ先端のフィルターアタッチメントサイズは72mmになっており、口径さえあればPLフィルターやNDフィルターなども取り付けられる。

ちなみに、レンズ本体の鏡筒側面にフォーカスすると、3つのスイッチが配置されていることに気が付く。

下からを解説すると、下段はレンズ内手ブレ補正機構のON/OFF、中段はAF/MFの切り替え、そして上段は合焦距離を指定するフォーカスリミッターの操作スイッチになっている。

これらの機能がレンズ側に搭載されていることと、カメラのメニューを開くことなくレンズ単体で各機能の操作ができることは、撮影の成功率上昇と快適性に大きく直結する。

カメラに装着すると下記のような見た目になる。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS カメラ装着
愛機のOM-D E-M1 Mark IIIに装着した様子。いかにも超望遠レンズという本格的な佇まいだ。

今回は僕が主力機として愛用しているOM-D E-M1 Mark IIIに装着している。

マクロフォーサーズ(M4/3)用の交換レンズとしては大きな部類に入るので、他のレンズと比べると迫力があるのだが、実際に使ってみると見た目ほど大きくは感じないので不思議だ。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS カメラ装着
装着時に斜めから眺めた様子。ズームリングとフォーカスリングがグレーに塗装されていることが確認できる。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISで良かったところ

僕が実際に使ってみて、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISで素晴らしいと思った点を共有しよう。

800mm相当の超望遠撮影が手軽に楽しめる

まずは何といっても、フルサイズ換算で800mm相当の超望遠撮影が手軽に楽しめることにこのレンズの魅力は集約される。

このレンズが登場するまでは、800mmという画角は15年以上の写歴を持つ僕にとっても夢のような領域だった。

いつかは野鳥や飛行機の撮影に挑戦してみたかったけど、従来の800mmレンズはサイズの面でも価格の面でもハードルが非常に高く、おいそれとは踏み出せなかった。

しかし、このレンズは軽量で扱いやすく、分割なしの一括払いでも十分に購入できる価格帯だったので、野鳥や飛行機の撮影に対するハードルを一気に下げてくれた。

初心者でも比較的手が出しやすく、手軽に野鳥や飛行機の撮影が始められる…これは本レンズを特徴づける大きなメリットだろう。

超望遠撮影に役立つ機能が充実している

下位の普及モデルであるM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIと違い、超望遠撮影をサポートする機能が揃っている点にも感動した。

外観と機能の項目で見たように、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISの鏡筒側面には、手ブレ補正・AF/MF切り替え・フォーカスリミッターを操作できる3つのスイッチが付いている。

特に着目したいのが、手ブレ補正フォーカスリミッターだ。

換算400mmを超える超望遠域にもなると手ブレの影響が顕著に現れるため、カメラ内蔵の手ブレ補正機構では制御しきれないことが多くなる。

しかし、本レンズは補正ユニットを内蔵しており、超望遠時も補正効果を発揮できるようになっているので、比較的安定したフレーミングとシャープな写りで撮影が可能だ。

また、フォーカスリミッターも超望遠撮影では本当に助かる機能だ。

機能を有効にすると、ピントが合う距離に制限を設けることができる。

すると、指定した距離の範囲以外ではピントが合わなくなり、撮影時に手前や奥にあるものにピントが無駄に引っ張られるのを防げるので、目的の被写体だけにフォーカスして効率よく撮影が進められるのだ。

例えば、空港の展望デッキで飛行機を撮影する際に、手前のフェンスにピントが不意に移ってしまうのを防げるようになる。

便利な機能ということなら、テレコンバーターに対応している点も本レンズで外すことはできない。

本レンズの後部には、OM SYSTEM純正のテレコンバーターであるMC-14(1.4倍)とMC-20(2倍)が装着できる。

MC-14と併用すると換算1120mm相当に、MC-20との組み合わせでは換算1600mm相当まで使用する焦点距離を延長できる。

フィールドでの野鳥撮影では800mmでも足りないと思う場面が度々あるのだが、本レンズを純正テレコンと一緒に持っていけば、そういった場合でも柔軟に対応できるというわけだ。

このように、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは初心者でも手を出しやすい普及価格帯の「キットズーム」ながら、超望遠撮影の成功率や快適性を高める機能が非常に充実していた。

そのため、飛行機や野鳥の撮影の初心者だった僕でもとても快適に撮影を楽しむことができた。

アウトドアでも気兼ねなく使える

フィールド撮影で必須となる耐候性に優れている点にも触れておく必要があるだろう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISには、同社のカメラでも定評のあったハイレベルな防塵防滴構造が採用されている。

特に、防滴性能に関しては保護等級IPX1のテストをクリアしているため、客観的に見ても優れた防滴性能を持つことがしっかり証明されている。

IPX1という数値だけをみると控えめな印象があるが、これまでのOM SYSTEM(旧オリンパスも含む)のテスト動画を見るかぎり、実際には四方八方から強い雨に打たれても浸水を防げるだけの性能があると見受けられるため、数値を超えた防滴性能を備えていると思う。

いずれにしろ、多少の雨なら脅威にならないので、フィールドで急に雨に降られても気にする必要がなくなり、野鳥の探索や撮影にも没頭できるようになる。

僕も実際のフィールドでの野鳥撮影で実感したが、多少濡れても壊れないというタフ設計は大きな安心感と信頼感に繋がる。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISで気になったところ

良い点だけを紹介してもフェアではないので、「これはちょっと不満」と気になった点についても忖度なしで共有しておこう。

マイクロフォーサーズ用レンズとしては重い

マイクロフォーサーズ規格の交換レンズとして考えると、このM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISはやや大振りで重量級なものの部類に入る。

僕は普段、散歩や旅行のスナップ撮影でPROレンズの12-100mm F4や8-25mm F4、25mm F1.2などを多く愛用している。

これらのレンズは光学性能を重視したPROレンズということもあり、OM SYSTEMのマイクロフォーサーズ用レンズの中でもやや大振りになる。

だが、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは、それらのPROレンズとは比較にならないほど大きい、そして何より重い。

このレンズはシグマのOEMと噂されており、「ライトバズーカ」の異名を持つフルサイズ用の超望遠ズームレンズ、100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporaryが設計のベースになっているとか。

SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary

上記レンズの光学設計をマイクロフォーサーズ用に流用しつつ、機能をOM SYSTEMのカメラ向けに最適化したものがM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISらしい。(公式からのアナウンスはないが、おそらく正解だろう。)

フルサイズ用のレンズが元になっているから多少重く大きくなるのは仕方がないのかもしれないが、最初からマイクロフォーサーズ専用の光学系で設計していたらサイズや重さをもう少し抑えられたのでは…?

以前に、広角域や標準域と違って、望遠域ではミラーレス構造によるレンズ設計のアドバンテージはあまり大きくないと聞いたことがある。

でも、どうせなら、OM SYSTEMが持つ小型軽量性をもっと前面にアピールできるよう、もっと軽快に扱えるように作ってほしかったと思う。

その場合は価格がより高くなっていたのかもしれないが。。。

換算600mm以上で手ブレ補正効果が落ちる

レンズ内に手ブレ補正は搭載されているものの、超望遠撮影での補正効果の効きは今一つのように感じた。

具体的には、ズームリングを300mm以上に回す…つまり、換算600mm以上に設定すると、途端に手ブレ補正の効きが低下する印象が強かったのだ。

フィールドでの野鳥撮影では最望遠の800mm相当を使うことが多かったのだが、その際もやはり600mm相当以上を超えた辺りからEVF映像のブレを制御するのが難しくなったので、フレーミングに苦労させられた。

よくよく考えてみると、僕が普段愛用している12-100mm F4 PROなどと違って、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは「5軸シンクロ手ぶれ補正」には対応していない。

これはカメラ側とレンズ側両方の手ブレ補正ユニットを連動させることで補正効果を高める機能で、望遠以降の長焦点でもフレーミングの安定性が大きく向上する。

とても便利な機能なのだが、本レンズではそれが使えないため、手ブレの制御がよりシビアになる換算600mm以上の超望遠域では撮影難易度をあまり下げることができないのだろう。

飛行機撮影でも換算500mm以下を使う通常撮影では快適に使えたが、機体の一部を大きく写す迫力系の撮影をするために換算600mmを超えると、途端にフレーミングの難易度が上がったように思えた。

飛行機相手でもこのような有様なので、800mm以上が主流になる野鳥の撮影で本レンズの手ブレ補正機構を過信するのは少し問題かもしれない。

まぁ、手ブレ補正の恩恵が全くないわけではないのだが。

開封F値が暗いため使用条件が限られる

開放F値が広角端でF5、望遠端でF6.3と大きめで暗いのもM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISの難点だ。

F4以下の大口径ズームと違って、使えるF値の初期値が暗めに制限されているため、実際の撮影で使えるシーンが限られてくる。

具体的には、晴天の日中の野外など十分な明るさが確保できるシーンでしかまともに使えないのだ。

濃い曇天だったり、夕方以降だったり、屋内だったりして少しでも周囲が暗くなると、撮影に必要な光量を十分に確保できなくなるため、その分カメラのISO感度を上げる必要があり、結果として画質が劣化してしまうわけだ。

つまり、一定以上の画質を担保しつつ作品撮りに使う場合は、晴天・日中・野外の条件を全て揃えられる環境で行う必要がある。(良くても薄曇りや夕方くらいまで。)

条件がどれか1つでも崩れると途端に画質が落ちる。

また、周囲が少しでも暗くなる条件では、飛行機や野鳥の撮影に必要な1/1000秒以上の高速シャッターの使用も難しくなるので、撮影の難易度は大きく上昇する。

比較的手軽に入手はできるが、使い所を選ぶレンズだと思う。

ついでに付け加えると、テレコンバーターが使いにくいのも難点だ。

先述通り、本レンズはOM SYSTEM純正のテレコンと併用することで使用する焦点距離を延長できる。

ただし、テレコンを装着すると、開放F値にも焦点距離と同じ倍数がかかることになる。

つまり、1.4倍のMC-14との組み合わせで開放F7.1〜9、2倍のMC-20だと開放F10〜13になってしまうのだ。

開放F値がここまで大きくなってしまうと、高速シャッターの確保は難しくなるため、動く被写体を写し止めるのは現実的ではなくなる。

せいぜい静止した鳥を狙い撮るくらいの時にしか使えないだろう。

多少の画質劣化を許容できるなら、ISO感度を大きく上げて対処する方法も取れるのだが。

ここまで見てきたように、このM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは決して完璧なレンズではない。

しかし、超望遠域での野鳥や飛行機の撮影を始めるのに十分な機能がリーズナブルな価格で提供されていたため、総合的に考えると、選択肢として十分にアリな存在だったと僕は思っている。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISで撮影した作例の紹介

ここからはM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISを使って実際に僕が撮影した飛行機写真や野鳥写真の作例を掲載していく。

今回掲載した作例は全て主力愛機のOM-D E-M1 Mark IIIで撮影している。

作例画像にはRAW現像時に露出の微調整は施してあるが、色合いや収差補正には極力手を加えていないため、レンズ本来のものに近い仕上がりが確認できるだろう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
成田空港近郊のさくらの山にて。400mm相当の超望遠を駆使すれば、圧縮効果で背後の管制塔も大きく引き寄せて撮影できる。
マニュアル露出(F6.3・1/1000秒)/ISO 200/分割測光/WB晴天/400mm(換算800mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
成田空港近郊のさくらの山にて。滑走路に着陸してくる機体も迫力のドアップで切り取れる。
マニュアル露出(F6.3・1/1000秒)/ISO 200/分割測光/WB晴天/374mm(換算748mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
成田空港の第1ターミナルビルの展望デッキにて。暮れ始めた夕日をバックに換算800mm相当の超望遠を使うことで、タキシング中の飛行機もフォトジェニックに表現できた。
マニュアル露出(F6.3・1/1000秒)/ISO 800/分割測光/WB晴天/400mm(換算800mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
成田空港の第1ターミナルビルの展望デッキにて。広角側の焦点距離を使って、NARITAの形に剪定された木のサインと飛行機を絡めてみた。広角側の画質も十分に実用的だ。
マニュアル露出(F5.6・1/1000秒)/ISO 800/分割測光/WB晴天/123mm(換算246mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
羽田空港の第1ターミナルビルの展望デッキにて。晴天の日に富士山を背景に着陸する飛行機を広角端の焦点距離で捉えた。ズーム倍率が高いので、様々なシーンに柔軟かつ素早く対応できる。
マニュアル露出(F5.6・1/1000秒)/ISO 200/分割測光/WB晴天/100mm(換算200mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
羽田空港の第1ターミナルビルの展望デッキにて。多摩川を挟んだ川崎の風景と一緒に、着陸してくる飛行機を望遠端の焦点距離を使った高速連写で撮り納めた。AF速度も申し分ない。
マニュアル露出(F5.6・1/1000秒)/ISO 200/分割測光/WB晴天/400mm(換算800mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
羽田空港の第1ターミナルビルの展望デッキにて。タキシング中の飛行機3体が手前・中・奥と綺麗に並んでいたので、超望遠域を活用して臨場感たっぷりに捉えた。
マニュアル露出(F8・1/1000秒)/ISO 400/分割測光/WB晴天/342mm(換算684mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
羽田空港の第2ターミナルビルの展望デッキにて。ここでは国際線の離陸は珍しいのだが、離陸するルフトハンザドイツ航空の飛行機を東京スカイツリーと組み合わせて記録した。
マニュアル露出(F5.6・1/1000秒)/ISO 400/分割測光/WB晴天/138mm(換算276mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 飛行機
羽田空港近郊のソラムナード羽田緑地展望テラスにて。ここは多摩川沿いに設けられた展望台で、着陸してくる飛行機を迫力のアングルで切り撮ることができる。風が少し強かったが、手ブレ補正でしっかり抑えることができた。
マニュアル露出(F8・1/1000秒)/ISO 200/分割測光/WB晴天/200mm(換算400mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 野鳥
行徳近郊緑地にて。50m以上離れた場所にいたダイサギを撮影。野鳥撮影は全くの初めてだったが、換算800mm相当の超望遠を活用することでなんとか記録することができた。
マニュアル露出(F6.3・1/1000秒)/ISO 200/分割測光/WB晴天/400mm(換算800mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 接写
行徳近郊緑地にて。野鳥観察ツアーの最中、足元にカニの巣穴があったので近接撮影してみた。最短撮影距離が1.3mと超望遠レンズとしては短いため、レンズを交換しなくても記録できた。
絞り優先露出(F5.6・1/60秒)/ISO 400/分割測光/WB晴天/100mm(換算200mm相当)
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 作例画像 野鳥
行徳近郊緑地の周辺にて。野鳥観察ツアーの帰りに遭遇したカワセミを撮影。素早い動きには翻弄されたが、本レンズの超望遠域と高速AFで何とか渾身の1枚を残せた。
マニュアル露出(F6.3・1/1000秒)/ISO 800/分割測光/WBオート/400mm(換算800mm相当)

おまけ:後継「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II」との違い

ここまで読んでもらって恐縮だが、1つ悩ましい事案がある。

もうご存知の方も多いだろうが、実は今回紹介したM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは既に生産完了になっている。

そして、現在はそれと入れ替わるようにして、後継モデルである新型「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II」が登場しているのだ。

そのため、本記事で紹介した旧型であるI型と、新型であるII型のどちらを買おうか迷っている方も多くはないだろう。

新型のM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIで変更されたポイントを簡単にまとめると、下記の2点になる。

ここにタイトル
  • 5軸シンクロ手ぶれ補正への対応
  • 三脚座の仕様変更

詳しくは、下記の記事で細かく解説しているので、気になる方はそちらも目を通しておくといいだろう。

【徹底解説】OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II! 旧型との違いは?買い替えるべきか?

…まぁ、つまりは、II型はI型よりもかなり便利なったというわけだ。

ただし、基本的な画質は新旧双方で全く同じで変わらない。

レンズ内部の光学設計やコーティングなどの仕様は変更されていないため、型落ちのI型で撮影していても画質面ではII型と同じ写りになる。

そのため、新型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIの購入を検討している方にとっても、本記事に掲載した作例などは十分に参考になると僕は考えている。

以前に上記の記事でも結論づけたが、これから野鳥や飛行機の撮影を始める方は基本的には、より便利で新品が入手できるII型の方を選ぶといいだろう。

一方で、予算をできるだけ抑えたい方は、コスパの高いI型の中古品を探すといいだろう。

また、I型のM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISに関しては、前回紹介したOM SYSTEMのレンズ貸し出しサービスの対象レンズにもなっている。(2025年4月現在、II型の方はまだレンタルの非対象。)

基本的な特徴や画質は同じなので、超望遠撮影の初心者の場合は新旧どちらを選ぶかに関係なく、とりあえずはI型をレンタルして使用感を確かめてみるのもありだろう。

OM SYSTEM レンズ貸し出しサービス

OM SYSTEMのレンズ貸し出しサービスを利用する際は、前回公開したこちらの記事を参考にするといい。

【レポート】OM SYSTEMの「レンズ貸し出しサービス」を使ってみた!お得に利用できる方法は?申込みから返却までの手順は?

総評

今回の記事では、旧オリンパスの超望遠ズームレンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISについてのレビューをお届けした。

既に後継が登場し生産完了になったモデルではあるが、基本的な特徴や画質は変わらないので、新型であるM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIを検討している方にとっても有益な情報を共有できたと思う。

ぜひ本記事を参考にして相棒となる超望遠ズームレンズを入手し、野鳥や飛行機の撮影に挑戦してもらえれば嬉しい。

実際に貸し出しサービスを利用して1ヶ月に渡って使ってきたから言えるのだが、こっちの世界はすっごく楽しいぞ^^

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ABOUT US
Alan Drake HallerTravel Photo Journalist / Photographer
千葉県在住、40代独身のトラベルフォトジャーナリスト兼光画作家。【旅行の写真作品と情報発信で人と地域を元気にする!】を信条に、ブログやウェブメディアで活躍中。地元の千葉を中心に散歩や旅行の道中で撮影した写真作品のほか、街歩きやカメラ生活が楽しくなるお役立ち情報なども公開しています!総合旅行業務取扱管理者およびフォトマスター1級所持者。